手術ー頑張るのは執刀医 !!

2 入院〜退院
2014/12/04 Thu.
6時過ぎ部屋に明かりがついて
いよいよまな板に載る1日が始まる。

昨夜21時以降、口にしたのは支給の2種類の水分のみ。
朝まで絶食で、今はこれが一番引っかかる・・・
そう言えば友人が、まな板に載る私を
鯉ではなく”金魚”だと言った。
個人的には鯉より金魚の方が好きだけど、
小さい魚はメスを入れにくくない? 
それに食べられないし、
だいたいお祭りの金魚って長生きした試しが無い。
大間や深浦の鮪と、高望みはしないけど
せめて鰺か鰯が良かったなぁ・・
今日も北東の風、東京湾で何が釣れるんだろう
と考えていると
お早うございます、どうですか?と回診の声。
体温は既にチェック済み、主治医は手術する右胸に
ペンで線を描いていく。
そのためらいのない動きに感心し
安堵感すら覚え不安感ナシ。
ふぅ〜ん、ここにメスを入れるのねと人ゴト、
ちっとも恐くない 今のところは。

午後付き添いが来ていつもと変わらぬお喋り。
が、手術開始時刻を告げられ手術用の病衣に
着替えるとさすがに少し緊張。
手術室へ移動する前にもう一度歯磨きと
トイレを済ませ、専用EVで手術室のある階に下りる。
しんと静まりかえった手術室扉の前で
手を振ってお別れ。
頑張ってねと言われるが、
間違えてはいけない、私は寝ているだけで
頑張るのは執刀医!!
そう思うと緊張が解け探検ゴコロが頭をもたげ
手術室をくまなく見たいと思うがそうもいかず
(残念)促されて手術台に横になる。
幅は狭いが背中は温かく、手術中は体温が
低下するた為、温度調整が出来るそうた。

気付けばいつの間にか現れた主治医が
前屈運動をしていたので
先生お疲れさまですと声をかけると、
いや〜と照れ笑い、
ベテラン先生はこの日3回目の手術、
そりゃ疲れる筈、傍にいる若い女医さんが
私の胸を切るのだろう、
いわば私は実験台・・・

左に位置する麻酔医にも挨拶。
少し雑談をしているうちに針が刺され
もう麻酔薬は入っているのですか?と聞くうちに
あっと言う間に記憶が無くなる。
 

わかりますか?と声をかけられ、
わかりますと答えた声はかすれ喉はガラガラ。
終わりましたよ、の他に何を言われたのだろう。
取り除いた腫瘍を病理検査に出すと
聞いた気もするが、朦朧とするまま天井が動き
来た時と同じEVで病室へ戻る。

両脚に血栓予防の装置をつけ
左腕に点滴、ドレーンと導尿ライン、
胸にモニター、口には酸素マスク。
待っていてくれた付き添いと少しだけ話し、
もう大丈夫だからとお帰り願う。

昨日手術だった同室の人のプシュー・・プシュー・・
と音がする血栓予防装置を今晩は私が付け、
痛みの夜が更ける。
最初はそうでもなかったが
麻酔が切れるに従い痛くなり座薬。
そして鎮痛剤と睡眠導入剤を点滴で入れてもらって
眠りの底に落ちる。

ケセラ の紹介

*2014年12月 乳がん手術・腋窩リンパ節郭清(G病院) *2015年1月 化学治療開始(抗がん剤・分子標的薬:AC、DHP+HP)、放射線治療30回を経てホルモン療法開始。 *2017年1月 LVA(リンパ管静脈吻合術・東大病院) *2023 現在ホルモン療法続行中
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