3 退院〜術後治療が始まるまで
2014/12/24 Wed.
退院10日目
抗がん剤治療が始まる前にと、歯医者さんへ。
電車を降り、痩せ細った三日月が正面に見える
長い階段を慎重に降りる。
前をいく老女は背を丸め手すりに掴まりながらだが
自分もほぼ同じ姿だろう。
右胸をかばい、誰にもぶつからないよう
慎重に足を進め、後ろから追い越されるのも
何だか怖く緊張する。
胸に傷ある身! と書いた紙をオデコと背中にでも
貼っておかないと、誰からもそれは分からないのだ。
逆を言えば、外傷や車椅子、お年寄りなど一目で
わかる外見に気付いても、
内に病を抱えている人がいる事を
自分こそ気付かないできた訳だ。
世には、見えない病を抱えている人がいる事を
忘れてはならない。
そう言えば今日はモーラステープを貼り替えていない。
気分的な物かもしれないが
楽な気がするので張り替えよう。
今日はX’masイブ。
でも病の身、静かにしております。